大腸カメラ検査とは
大腸カメラ検査とは名称を『下部(大腸)消化管内視鏡検査』と言い、内視鏡カメラを肛門から1m程度挿入し、盲腸から直腸まで直接観察する検査です。
直接観察することで、大腸粘膜の炎症の有無を確認したり、大腸ポリープや大腸がんの発見に役立ちます。
大腸検査中に発見されることも多い大腸ポリープは、大腸がんに移行することもあり、早期発見・早期治療が重要となります。大腸ポリープ検査は、検査中切除可能かどうか判断した上で医師が切除可能と判断した場合、その場で切除することになります。大腸ポリープを切除することで、将来のがん予防となるばかりではなく、事前準備としての下剤服用や絶食などの回数を半減することができ、多忙な患者様の時間を節約できます。
検査に関して、所要時間は15~20分程度ですが、検査前に下剤の服用を行っていただく必要があります。大腸カメラ検査は痛い、恥ずかしい、このような印象をお持ちの方もいらっしゃるかと思いますが、当院では徹底したプライバシー配慮に加え、鎮静剤を使用して眠ったような状態で検査を行える体制も整えております。ご不明点、ご不安な点がございましたら、お気軽にご相談ください。
当院の大腸カメラ検査
身体にやさしい苦痛の少ない検査
当院では、精度の高い安全な検査を行っています。丁寧な内視鏡操作と知識・技術を生かした質の高い診断を行っています。患者様の希望に応じて鎮静剤を使用した検査にも対応しております。なお、鎮静剤の量は患者様の状態に応じて使用していき、検査中も心電図など安全な検査に努めて参ります。安心してご受診ください。
最新の内視鏡システムと質の高い内視鏡検査
当院では、オリンパス社が2020年に開発した最新鋭の内視鏡システム「EVIS X1」を導入しております。本機種では、従来品と比較して、 画像処理や拡大画像を用いて特殊がんなどをいち早く、正確に見つけ出し、また初期治療を施すことを可能にしています。大腸スコープはオリンパス社製の PCF-H290Zを導入し、拡大内視鏡検査(大腸ポリープやがんの粘膜を拡大観察してより詳細に診断)を併用することで大腸がんの微小血管構造や表面構造といった癌特有の粘膜構造をいち早く発見し早期がんの発見に役立ちます。
最新の機器を最大限に活かし、診断、検査、治療を行なっていきます。
院内で下剤(前処置薬)を服用。快適なトイレ付き個室を完備。
大腸カメラ検査は腸内がきれいになっていないと見落としにつながってしまうため事前準備として下剤を内服していただきます。
通常は予約時にお渡しする下剤を自宅で飲んで、便がきれいな水の状態になり、排便が落ち着いてからご来院いただきますが、『どうやって飲んだらいいかわからない』『お腹が痛くなったらどうしよう・・』遠方の方で『クリニックに着くまでに便意が出たらどうしよう』などといった不安の声も多く聞かれます。
当院ではトイレ付きの個室を2室完備し、院内で下剤を内服できます。プライバシーへの配慮と患者様の安心につながればと考えております。また、院内で下剤を服用していただく場合、医師、看護師のアドバイスのもと安心して下剤が内服していただけます。
ご希望の方はお気軽にお申し出ください。
痛くない大腸カメラ検査に対する当院の工夫
検査中に大腸ポリープの切除も可能
大腸ポリープの一部は悪化して大腸がんになってしまう可能性があるため、大腸カメラ検査でポリープを発見した場合は、その場で切除してしまう日帰り手術を行います。
当院では、大腸カメラ検査時で発見したポリープを最新鋭の内視鏡システムを駆使し、サイズや形状、色など細部まで観察していきます。ポリープのサイズや形状に問題がある時などは、後日、入院した上での手術になることがあります。その場合は、当院から責任をもって信頼できる高度医療機関を紹介させていただいておりますのでご安心ください。なお抗凝固剤(ワーファリンやリクシアナ、イグザレルト)抗血小板剤(バイアスピリン、クレピドグレル等)などの血液をサラサラにするお薬の内服薬がある方は、事前に医師と相談し、指示に従うようにしてください。
24時間WEB予約が可能。土曜日午後も内視鏡検査
平日はお仕事や学校などで忙しく、大腸カメラ検査を受けようという意思があっても、なかなか検査を受ける時間が確保できないとお困りの方も多いかと思います。
当院では、より多くの方々に、内視鏡検査を受けていただくことができるよう、土曜日午後も検査を受け付けております。
なお、大腸カメラ検査は、原則検査前に一度ご来院していただくことになっております。インターネットで予約された場合は、カメラ検査の前に一度受診していただき、検査の説明や事前に内服していただく下剤を処方させていただきます。
胃カメラと大腸カメラの同日検査
当院では、胃カメラ検査と大腸カメラ検査を同日中に行なうことが可能です。
なお、大腸カメラ検査は、原則検査前に一度ご来院していただくことになっております。インターネットで予約された場合は、カメラ検査の前に一度受診していただき、検査の説明や事前に内服していただく下剤を処方させていただきます。同日実施を希望される方はまずは当院までご相談ください。
丁寧な結果説明
「問題ありません」「異常がありました」このような漠然とした言葉だけでなく、どの部分が大丈夫なのか、異常があるのか、細部まで分かりやすく患者様に説明することを心がけております。希望される方には検査中の画像をお渡ししています。ご不明点等ございましたら、お気軽にご相談ください。
大腸カメラ検査の流れ
1ご予約
大腸カメラ検査は、原則予約制になっており、検査前に一度ご来院していただくことになっております。インターネットで予約された場合は、カメラ検査の前に一度受診していただき、検査の説明や事前に内服していただく下剤を処方させていただきます。希望される方はWeb予約またはお電話にてお問い合わせください。
普段服用されている薬のうち、血糖値を下げる薬やインスリンなど、血液をサラサラにする抗血栓薬などは休薬が必要になるケースもありますので、内服薬のある方は必ず医師にご相談ください。
2前日
前日のお食事は、3食とも消化の良いものをお食べください。海藻類や繊維質の多い野菜、キウイなどの小さなタネが多い果物など消化の悪いものは食べるのを控えていただきます。なお夕食は21時までにお済ませください。
なお、水やお茶、透明で糖分の入っていない飲料でしたら、ご自由にお飲みいただけます。
就寝前に下剤等、大腸カメラ検査の向けてお渡しした薬がある場合は忘れずに服用ください。
3当日朝~ご来院
大腸カメラ検査当日は、検査終了まで絶食になります。水分補給に関しては、水や薄いお茶などはお飲みいただくことが可能です。
また、内服薬で医師より服用の指示のあったものと、医師から服用指示のあった薬につきましては、検査の3時間前までに服用してください。
糖尿病で内服薬・インスリンを使用中の方は、当日朝は使用しないで下さい。(低血糖になるため)
なお、朝食は食べずにご来院ください。
自宅にて下剤を服用する場合
下剤は2時間程度かけてゆっくりと飲み終えるようにします。個人差はありますが、下剤の効果はおよそ3~4時間で落ち着きます。そのため、検査の4~5時間前から服用を開始するようにしてください。便が透明になってきたら検査可能のサインです。お腹が落ちついたら検査の30分前までにご来院ください。
院内にて下剤を服用する場合
院内で下剤を使用する方は、検査予約の4時間前にご来院ください。
なお、検査で鎮静剤を使用する方は、当日ご自身の運転で自動車、バイク、自転車によるご来院は控えていただいております。ご家族の方の送迎、もしくは公共交通機関等でご来院ください。
4検査
便がしっかりと透明になったかどうか確認します。
鎮静剤を使われる患者様はこのときから点滴を行います。
ベッドの上に横になっていただき、検査時間は、15分から30分程度かかります。また、検査中に大腸ポリープを発見した場合、ポリープ切除などの処置を行うため、もう少しお時間がかかります。
5検査結果のご説明
検査後はしばらく休憩していただき、その後に医師より結果の説明をさせていただきます。
鎮静剤を使った検査の場合は、30分から1時間程度、リカバリールームでお休みいただき、その後、検査結果の説明となります。
なお、大腸ポリープ切除や細胞を採取して病理検査を行った場合は、検査結果が出るまで1週間から2週間程度かかりますので、結果が届いてから再度ご来院いただいたうえでの説明となります。
※ポリープ切除や細胞を採取した場合、ご帰宅後の食事や運動、長距離移動などに関する注意事項などをお伝えしますので、注意事項をお守りください。
6ご帰宅後
検査のみの方は、終了1時間後からはご自由に飲食が可能となります。当日は無理をせず、激しい運動などもお控えいただくようにしてください。
また、ポリープ切除や細胞採取を行った方は別途お伝えした注意事項をお守りいただき、検査終了後3時間以上あけてから消化の良いものをお召し上がりください。
なお、検査から1週間程度は検査時等にお伝えする注意事項に従い、生活を送ってください。
検査費用
※このテーブルは横にスクロール出来ます。
1割負担 | 3割負担 | |
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大腸カメラ(観察のみ) | 約2,500円前後 | 約7,500円前後 |
大腸カメラ+病理組織検査 | 約3,000円〜5000円前後 | 約10,000円〜15000円前後 |
大腸ポリープ切除 | 約8,000~10,000円前後 | 約24,000~30,000円前後 |
※診療内容により費用は前後しますのでご了承ください。
※大腸ポリープ切除を行った場合、内視鏡手術として生命保険還付金が下りる場合もございます。詳しくは、ご自身の加入している生命保険や医療保険、各保険会社にお問い合わせください。
よくある質問
大腸カメラ検査(下部内視鏡検査)の前日は食事制限ありますか?
検査前日は3食ともに消化が良く、腸に残りにくいものをお召し上がりください。 なお、検査前日の夕食は21時までに済ませていただき、その後検査終了までは絶食となります。 お飲み物につきましては、前日はアルコールや牛乳、コーヒーをお控えいただき、水やお茶、透明で糖分の入っていないものは摂取していただいて構いません。
普段飲んでいる薬は大腸カメラ検査当日、飲んで大丈夫でしょうか?
血糖値を下げる薬やインスリンなど糖尿病の薬、抗凝固剤(ワーファリンやリクシアナ、イグザレルト)抗血小板剤(バイアスピリン、クレピドグレル等)などの血液をサラサラにするお薬の内服薬がある方は、必ず事前に医師と相談し、その指示に従うようにしてください。
大腸カメラ検査(下部内視鏡検査)はどれくらいの時間がかかりますか?
大腸カメラ検査だけの場合は15分から30分程度で終了します。ただし、検査中に細胞採取やポリープ切除となった場合や腸の癒着が強い場合、前処置が不十分で便が腸内に残ってしまったりしているような場合では、通常より時間がかかってしまいます。 なお、検査のみの場合は検査後すぐに医師の説明を受けていただき、ご帰宅となりますが、鎮静剤を使用した場合やポリープ切除があった場合などは、リカバリールームでしばらく安静にしていただくことになります。
検査後に注意することはありますか?
大腸カメラ検査だけの場合は、検査終了1時間後から、特に制限なく飲食が可能になります。 検査中に細胞採取やポリープ切除を行った場合は、3時間後から消化の良いものを召し上がっていただき構いません。ただし、1日から1週間程度は食事、飲み物、運動、入浴、長距離移動などへの制約、注意事項があります。検査後に医師から説明がありますので、その指示を厳守してください。 また、鎮静剤を使用する場合は、当日のご自身での自動車、バイク、自転車などの運転はできませんので、ご注意ください。
大腸カメラ検査(下部内視鏡検査)はいつ受けるのが良いでしょうか?また、どれくらいの間隔で受けることがお勧めですか?
大腸がんや胃がんなどは、40歳を超えるぐらいより急激に発症率が上がります。そのため、大腸がん発見のきっかけともなる大腸カメラ検査を受けるタイミングは40歳をすぎたら始めるのが良いと考えられています。 当院では、大腸カメラ検査を胃カメラ検査と同日に、1度で済ませていただくことが可能になっています。ぜひ、健診開始のきっかけとしてご利用ください。
便潜血陽性と指摘されましたが、大腸カメラ検査(下部内視鏡検査)を受けたほうが良いのでしょうか?
便潜血検査は大腸がん検診の一つです。便潜血が陽性であった場合、なんらかの出血が大腸などから起こってこともあり、大腸がんの可能性が考えられます。そのため、定期検診などで便潜血陽性を指摘された方は、できるだけ早いうちに大腸カメラ検査を受診していただくことをお勧めします。